急に入院する事になったんだけどお金が心配で・・・
昨年私も肛門科に受診し、手術と入院が必要と言われた経験があります。
その時1番に心配だったのは、、、
金銭面について
でした。
私の場合3週間の入院が必要と言われたため、仕事の引継ぎなどももちろん不安でした。
もちろん休職扱いで傷病休暇を利用しました。
しかし、それ以上に、
手術の費用はいくらなんだろう?
高額な自己負担を軽減できる制度はないか?
など、実際に支払わなければならない費用のことで悩みました。
今回の記事では「手術や入院となった際にどのような費用がかかり、自己負担金額はいくらになったのか?」
を私の入院・手術で実際にかかった費用を用いて解説していきます!
※私の入院生活・手術については【痔瘻】入院体験記をご覧ください。
・入院、手術で支払った医療費イメージ
・高額療養費制度、限度額適用認定制度とは
実際にかかった費用と支払った費用
まずは、ざっくり私の入院に関する概要は以下のようになります。
- 痔瘻で入院
- 入院期間:3週間(差額ベッド料無しの個室)
- 手術あり(患部の摘出)
これらの点を踏まえ、実際に窓口で渡された請求書兼領収書をみてみましょう!
まずは私が実際に支払った金額は、画像右下に記載がある「今回請求金額」です。
画像の通り、今回の入院・手術に対し窓口にて109,610円支払いました。
あれ?思ったより安いな
そうなんです本来僕が支払う金額はもっと高額です。
窓口での負担が10万円程度で済んだのは「ある制度」を利用したからです。
元々私が支払うはずだった金額は、保険が3割負担であるため約23万円でした。
次に窓口負担を半額以下にした「ある制度」について解説していきます!
医療費が高額な時に使える制度
医療費の自己負担率が1割〜3割とはいえ、入院や手術などを行えば医療費は高額になってしまいます。
そこで、皆さんの生活を医療費で圧迫しないように、国が用意している制度が「高額療養費制度」です!
高額療養費制度
高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、
一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
全国健康保険協会HPより引用
今回の私の入院・手術にかかる医療費ももちろん高額なものであったため、この高額療養費制度の対象となりました。
以下に70歳未満の区分表を添付しています。
私の場合、区分ウに該当しました。
そのため、
80,100+ (総医療費−267,000)×1%
を用いて自己負担限度額を計算します。
ここで、注意事項が2点
- 計算式の「総医療費」とは保険適用される診察費用の総額(10割)のこと
※自己負担で支払う金額の総額ではない - 入院中の食事代や居住費、差額ベッド料は高額療養費に含まれない
私の場合、明細の右側に記載がある「手術用オムツ 250円」「食事・生活費負担 26,220」は高額療養費に該当していません。
上記の内容を含め計算をすると、私の自己負担限度額は約84,000円となります。
今回実際に窓口で支払う保険診療分(食事・生活費負担除く)が約20万円ほどですので、自己負担限度額との差額約11万円が後日払い戻されることになります。
また、支給までには一般的に診療月からおおよそ3ヶ月以上かかると言われています。
差額分が戻ってくるのは嬉しいけど、一旦窓口で高額な医療費を立て替えるのは正直辛いな。
高額療養費制度の問題点としては、一旦窓口で高額な支払いを行わなければならない点です。
実は窓口での支払いを初めから自己負担限度額に抑えることができる制度があります!
それが「限度額適用認定制度」です。
私の窓口負担が軽減されたのはこの制度を利用したおかげなんです!
限度額適用認定制度
限度額適用認定制度は、簡単に説明すると
高額な医療費の窓口支払いを自己負担限度額までに抑える制度
ここで分かりやすいように再度以下の例で解説します。
例:医療費総額が100万円(3割自己負担30万円)の場合
自己負担限度額が約9万円となるため、窓口にて一度30万円支払い、後日21万円が払い戻しされます。
ここで、限度額認定制度を利用した場合、窓口での支払いが初めから自己負担限度額の9万円となります。
この限度額適用認定制度は
①限度額適用認定証の申請をする
②医療機関に「限度額適用認定証」と「保険証」を窓口に提示する
だけで適用されます。
全国健康保険協会HPより引用
ここで2点注意事項があります。
- 限度額適用認定証の有効期間は、申請書を受け付けた日の属する月の1日(資格を取得した月の場合は資格取得日)から最長で1年間の範囲となる。
- 申請書受付月より前の月の限度額適用認定証の交付はできない。
要は遡って交付申請ができないということ。
事前に長期入院や手術で医療費が高額になると判明している場合、事前に限度額適用認定証を申請しておくことで窓口負担を大きく軽減することができるようになります。
また認定証は申請してから手元に届くまで多少時間がかかるため、医療費が高額になると判明したらすぐに申請をすることをオススメします。
私の場合認定証が手元に届くまで2週間弱かかりました。
実際にこの制度を使用して、金銭面での不安が大きく解消されました。
一時的とはいえ窓口で数十万円を支払う事は少なからず精神的な負担にもなるので・・。
まとめ
入院や手術といった高額な医療費の支払いが必要な場合には
- 高額療養費制度
- 限度額適用認定制度
を組み合わせて使用する事で、金銭的な負担を大きく軽減することができます。
Twitter等で任意の医療保険に入る・入らない問題が散見されますが、まずはこうした公的な医療費制度を理解した上で、自身の収入や貯蓄、環境(独身、家庭持ち等)等を考慮して決めることが1番だと思います。
私自身薬剤師として薬だけではなく、こうした医療制度に関わる情報も発信して皆さんの不安を解消する手助けをしていきたいです!
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