病院に行かずに薬をもらう方法~零売薬局とは~

薬剤師・薬・健康
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こんにちは!SUIMASです!
私自身調剤薬局で働いていますが、時折顔なじみの患者様から次のような問い合わせを受けることがあります。

いつもの薬だけど、病院に行かないで薬だけもらえない?

薬は欲しいけど病院に行くのが面倒、いつもの薬だけ欲しいなど思われる方は多いのではないでしょうか?

結論からお伝えすると、薬局で医療用の薬を処方箋なしで購入することはできます

処方箋なしで購入できる医療用医薬品を専門に扱っているのが、「零売(れいばい)薬局」です。
※。

ただし、処方箋なしで購入できる医療用医薬品はどんなものがあるのか、実際の購入金額などについても解説していきます。

処方箋なしで買える医療用医薬品の種類

現在病院で使用されている医療用医薬品は約15000種類といわれています。
実はこのうち、約7300種類、ほぼ半数の医薬品は処方箋がなくとも販売することが認められています

処方箋がなく購入できる医薬品のほとんどは、風邪薬やビタミン剤、胃薬、痛み止め、漢方薬、抗アレルギー剤などです。

その中にはドラッグストアなどで販売されているものと同様の成分もありますが、より効果が高い医薬品も購入することができます。

例えば・・・

整形外科でよく処方される痛み止めのモーラステープ。こちらは市販はされていませんが、処方箋がなくとも零売可能な医療用医薬品の一例です。
その他、一時期話題になった保湿剤のヒルドイドも零売可能です。

一方で、高血圧や糖尿病など慢性疾患の薬剤、高度な管理を要する薬剤(経口抗がん剤、精神神経用薬剤等)などの処方箋医薬品の販売は不可能な薬剤ですので医療機関を受診してください。

では、処方箋がなくとも購入できる薬があることはわかりましたが、その値段が気になるところです。
零売薬局で販売されている医薬品の値段について説明します。

零売薬局で購入できる医薬品の値段は?

零売薬局薬局で購入する医薬品には健康保険が利きません。
そのため、全額自己負担になります

薬が全額自己負担と聞くと値段が割高に感じる方もいると思いますが、実際に受診をして薬局でお薬をもらった場合

・初診料(再診料)

・診察料

・投薬料

・調剤薬局での基本料、技術料

等がかかります。
そのため、結果として金額は受診時と変わらないか、安くなるケースもあります。

零売を実際に利用している人はどんな人?

実際に零売薬局を利用している方は以下のようなケースが多いようです。

・病院に行く時間の確保が難しい。けれどいつもの薬が欲しい
・いつも同じ薬で、受診するのが面倒
・仕事の帰りが遅く、診察時間内に間に合わない

零売薬局は特に時間の制約がある方処方が変わらず継続で同じ医薬品を使っている方におススメであると言えます。

一方で、普段の症状とことなる場合や、新しい医薬品の使用の検討をされている方は一度受診し症状を診てもらうことを推奨しています。
※零売においても、薬剤師によるカウンセリングと服薬指導が必要です。しかし、病気の診断については医師の専売特許であるため、新たに診断が必要な場合は受診が必要です。

まとめ

零売薬局に関するポイントをまとめます。

・処方箋がなくとも医療用医薬品を購入することができる

・費用は全額自己負担。しかし、受診しない分安くなることも

・いつも同じ薬を使っている方、時間の制約上受診ができない方におススメ

一方で、皆さんに注意していただきたいことは、零売可能な医薬品、処方箋が必要な医薬品ともに同じ「薬」であるという点であることです。
受診しないで購入した場合であっても、その用法・用量を守り、体調の異変があればすぐに医師・薬剤師に相談するという姿勢をお忘れなく。

零売は日本ではあまり普及していない販売形態ですが、ご自身の状況を踏まえ選択肢の一つに入れてみるのもいかがでしょうか?

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